2021年の6月、CB400SBに乗っていた時のこと。
納車帰りの、まだ任意保険に加入していないという初心者ライダーが運転するバイクに追突されるという、不運に見舞われました。
しばらくは事故の話をする気にもなれなかったのですが、最近ようやく書いてみようと思えるようになりました。
ツーリングに行ってないのに不運な事故
時はまだ長い長い緊急事態宣言下であったため、ツーリングにも行かない週末が続いていました。
しかし、その緊急事態宣言もまもなく解除される見込みとなった頃、楽しい楽しい出動の日に備え、愛車のメンテナンスに行ったのです。
AKスーパーはMT09-SPのエンジンオイルの交換を。
ぼるよスーパーは最初はそれに付き合うだけで行ったのですが、
「せっかく来たのだからCBのチェーンも清掃してもらおう。」
と思い立ち、2台の愛車をメンテしてもらいました。
「これでツーリングの準備はバッチリだね!」と安心。
その帰り道の出来事です。
そのまま真っすぐ帰宅していれば難を逃れられたハズなのですが、
久しぶりに愛車に跨ったので、せっかくだから、
「ちょっと写真でも撮りに、どっか寄る?」
「浦安の方でもまわってみる?」
となったのです。
真っすぐ帰宅するのとは反対方向にバイクを走らせました。
事故発生時の状況
片側2車線道路の左車線を走行。
若干の渋滞で進み具合はノロノロ。
前にいる車列や前をゆくMT09のブレーキランプも赤く光り、前が少し詰まっている様子。
ぼるよもそれにならい、ブレーキをゆるめに踏みつつ、ギアも下げつつ、MT09の後ろまで行って停まる…。
そしてまさに、今、まさに左足を出して地面に着こうとしたその瞬間、左後方から物凄い衝撃を受けました。
それと同時にぼるよはCBごと右側に激しく倒されました。
次の瞬間認識出来たのは、道路に倒れている自分の上半身が、隣の車線にハミ出ていること。
左車線の中でも若干右よりにいたので、右側に倒れたことにより体が右の車線までハミ出してしまっていたのです。
咄嗟に「轢かれる!」と思い目を瞑りながら慌てて上半身を起こしました。
幸い後続車はなかったようで、目を開けても無事な自分がいました。
しかし右足が思いっきりCBの下敷きになっていて、足首、特にくるぶしに今までに経験したことのない強烈な痛みを感じます。
CBの下から足を抜こうとしますた、抜く事ができません。
AKスーパーは前に居たので、何が起きたのか全く理解出来ていません。
インカム越しに急に聞こえたぼるよの悲鳴でミラーを見ると、ぼるよとCBが道路に倒れているという状態だったでしょう。
「どうしたっ?どうしたっ?」
という声が聞こえますが、
「痛いっ!痛いっ!痛いっ!」
としか答えられません。
「どうしたっ?どうしたっ?大丈夫っ?」
と言いながらAKスーパーが慌ててMT09-SPを道路の左側に寄せているのが目に入ります。
自分で足を抜こうと、何とかCBを少しでも浮かせられないものかと腕だけで試みましたが、ビクともしません。
「ダメだ、足が抜けないっ!」
AKがMT09から降り、後続車に手で合図して頭を下げながらこちらに走り寄ってくれるのが見えました。
と同時に、もう1台、バイクを同じく左側に寄せている人も目に入りました。
AKが「どうしたっ?どうしたっ?大丈夫っ?」
と言いながら、ぼるよのところまで来てくれて、いつものようにCBを起こそうとしてくれます。
しかし、どうやらぼるよが邪魔で右側から起こす体制がとれない様子。
とそこへ、例のもう1人バイクを左に寄せてた人が走り寄って来たと同時に、CBの左側から両ハンドルを持ち、そのままCBをぐっと一気に起こして移動させてくれました。
AKスーパーの勘違い
CBをどかしてもまだ道路から動けずにいるぼるよに対してAKが、
「どうしたの?」
と、さっきまでとは少し違うトーンで聞きます。
さっきまでは「どうしたっ?どうしたっ?」と少し焦りがあったのですが、
今度は、少し落ち着いたトーンです。
「後ろからぶつかられた」と答えると、
「ぶつかられたぁ?事故じゃんっ!」とトーンが急変。
どうやらAKは、またぼるよが一人で勝手に立ちゴケしたんだと思ってたみたいです💦
だから、先程の「どうしたの?」には、
「何でこんな何もないとこでまたコケたの?」
という意味がこもっていたようです💦
ま、そうだよね、今までの実績からするとね。
まぁそう思うよね、うん、そりゃそーだ(笑)
CBを起こして運んでくれた人は、モチロンぼるよに追突して来た本人です。
その人はCBを道路の左に停めたあと、また走って戻ってきて、今度は動けずにいるぼるよを抱えて起こしてくれるわけですが、その人、ものすごくガタガタ震えてるんです。
恐らく事故を起こしてしまい、
「どうしようどうしよう!」
とパニックになり、激しく動揺してることが容易にわかります。
それにしても
「人ってこんなに震えるの?」
と思うほどものすごく、本当にガタガタ大きく震えてるんです。
それでぼるよを抱えてくれるもんだから、そのガタガタする振動が当然ぼるよの身体にも伝わって、余計に足が痛みました。
思わず、「痛いからそっと!」と強い口調で言ってしまいました。
怪我した箇所を恐る恐る確認
道路の縁石に座り、右のブーツと靴下を脱いで恐る恐る痛めた箇所を見てみました。
少し腫れてはいるものの、幸い「血」とか「肉」とか「骨」とかは出ていませんでした。
これは本当に不幸中の幸いで、それらがもし見えていたら、ぼるよの精神的ショックはもっと大きかったと思います💦
幸いにもそれらが見えなかったので、
「あー、良かったっ」と少しホッとしました。
右ひざも痛かったけれど、細身のパンツだったので膝までまくり上げられず確認出来ませんでした。
右足首は、今までに経験のない程痛く、右足を地面に着く事が出来なかったけれど、それでも当初は自分でもそれほど大した事はないんじゃないかと思っていました。
打ち身や打撲程度なら、しばらくすれば腫れも痛みもひくだろうと…。
救急車が来るまでの間、相手の人はすごく謝ってくれるので、
ぼるよが、
「どうしたんですか?前見てなかったんですか?」
と聞くと、
「それは警察が来てから」
と言うんです。
何だかそこはムッとしました。
急ブレーキを掛けたわけでも何でもないのに、何であの勢いで追突されたのか知りたかったのに。
走っている車線が詰まっていたので、
「右車線に変更する?」等と言いながら右のミラーを見ていた時だったので、追突された時は、左後方には全く意識がいっていなかったのです。
相手はまさかの納車帰り
その後も彼は、AKスーパーにも凄く謝ってくるので、AKも強く責めることもせず、
「まぁ、(後は保険会社がやってくれるでしょうから、普通に)保険入ってますよね?」
と何気なく言ったんです。
すると、なんと、
「それがまだなんです!今納車の帰りで、これから入ろうとしてたんです!」
とまさかの回答。
「えーっ!」
何と納車したての初心者だったようです。
「そーゆーことか…」
追突されたことに、何だか変に納得してしまいました(-_-;)
そんな事あるんだ…。
何てツイてない…。
保険入ってから納車しなよ…。
もうサイアク…。
「これから色々面倒そうだな…」
と憂鬱になりつつ、救急車で治療に向かいました。
「血」「肉」「骨」を見なかったのが唯一の救い
結局怪我としては、軽い骨折(ヒビ)や靭帯を少し損傷した程度で、大事には至りませんでしたが、それでも半年リハビリに通い、痛みや歩行に支障がなくなるまでは年明けまでかかりました。最近でも若干の違和感を感じる時はあり、事故前と全く同じ状態に完全に戻ったとは言い切れません。
あれ以降、ダッシュやジャンプもしていません。
もともと普段の生活で、それらをする機会はあまりないのですが…。
とにかく、先程も書いたように「血」「肉」「骨」を見る事なく済んだのは何よりでした。
そしてもう一つ。
タイミングとしては左足を出す直前だったので、奇跡的に左足は無傷でした。
CB400SBは左後方から突っ込まれてナンバーも左半分が曲がり、写真のように左のウィンカーやステップも取れちゃったんで、もし左足を出してたらどうなっていたのか…?
と、考えるだけでゾッとします。
きっと「血」「肉」「骨」を見ることになったのではないかと想像します…。
まぁ、とにかく生まれて初めて救急車で運ばれ、生まれて初めて松葉杖を使うという経験をしました。
任意保険に加入していない車両は公道を走るべからず
今回、警察にも保険会社にも、そして医者からも弁護士からも、
「バイクがバイクに追突されたんですか?珍しいですね!」
と言われました。
そんなに珍しい事故をもらわなくてもいいのに…ほんとツイてなかった…(/_;)
そして今回の事故では、怪我以外にも、
「無保険バイクが相手」
というやっかいな問題にも遭遇してしまったわけです。
本当に事故というのは、いくらこちらが悪くなくても良い事は何一つありません。
任意保険に加入することは大事です。
もしも加入せずに車やバイクに乗っている方がいたら、すぐに加入して頂く事を望みます。
最近の自転車の走り方を見ていると、自転車保険も大事だと思っています。
もしもの時に、自分も相手も大変なので。
無保険車両との事故についての苦労話は、これまた沢山あります。
とにかく色々と面倒で、未だに書類が揃わず請求手続きが終わっていません。
何故なら、色々な関係者が、それぞれ信じられないようなミスを犯すという不運が重なったのです。
本当に憂鬱です。
今回の事故の件では、「つくづくくツイてない」と思うような事がたくさんあったのです。
それを思うとまたため息が出ますが、とりあえず大事に至らず命も無事だったので、よしとしてます。